キミが世界で一番嫌い?!

ピピピピ・・・・
「あー・・・朝だ。」
私は、今日は特に意味もなくなっていたアラームをとめた。
勉強しようと思い机に向かったが、結局、須佐とのことが気になって、勉強も進まなければ眠りにつくこともなかった。
「もー、何であんな奴のことで私が悩まなくちゃいけないのよ・・・」
グシ、と鼻をすする。
泣きすぎて、目が痛い。
「ぅわ、腫れてる・・・」
最悪だ・・・。
朝から気分が悪い。
「学校、行く支度しなくちゃ・・・」
私は机から離れ、クロゼットを開けた。
制服に袖を通す。ヒヤリと冷たい。
「ヘックシッ

う"ー、風邪引いたかな・・・ グシ・・・」
鏡をのぞく。
案の定、顔は熱を帯びているのか、ほんのりと赤くなっている。
「ヘップシ・・・
う"ぅ・・・今日はティッシュが手放せないかな。
あ、寝癖・・・」

何事も健康が一番なのに・・・やっぱり、夜通しがキツかったか・・・と思いながら、朝食をとり、風邪薬を飲んでから、細かい身支度を済ませ、鞄を手に取った。
家に出る手前、お養母さんに具合を心配されたけど、恐らく大丈夫だろう。
こんなことで休んでなんかいられない。
私は受験生なんだから・・・

――“あんたは勉強が大切かもしれないけど、他の人はそうじゃないかもしれない”

不意に、そんな、あいつの残した言葉がよみがえった。
「うるさいなぁ・・・朝から、何なのよ。」





「やっぱり、謝っといたほうが良いかな・・・」



私は心に決め、学校へ向かった。


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