ラブジャンプ!
★ホップ?!
まさかの?!
今日も一日の仕事を無事に終え、娘の杏を保育園に迎えに行き、
バスに乗り、座席に座った途端、睡魔に襲われた。
「…ん……さん!」
んー、気持ちいいのにウルサイなぁ…
「ぁさんっ! かぁさんっってばっ!!!」
肩を激しく揺さぶられ、飛び起きた
「は、はいっ!! すみませんっ」
座席から立ち上がり、90度腰を曲げる私に冷たい娘の声が落ちてきた。
「降りるよ…」
げ…またやってしまった。
また、課長に怒られる夢見てしまった…。
帰りのバスでは必ずといっていいほど、このパターン。
ストレス…ハンパないわ~。
知らぬ間に私のトートバックと、お弁当が入った保冷バックを小さな肩と腕にかけ
バスの降り口までスタスタと進む。
置いて行かれないよう娘の背中を追いかけて、バスを降りた。
「おい、桃子、疲れて寝るのはいーけど、おっきな口開けて変な顔してんじゃねーよっ。
恥ずかしいったらありゃしねぇ」
振り返って立ち止まる杏が腰に手を当てて鬼の形相。
「あ、はい、ゴメンナサイ…。ってか、杏ちゃん、その言葉づかいさ…」
「あ゛?!」
スッと前に向き直り、スタスタと前に進む杏。
「いえ、なんでもアリマセン…」
はい、母が頼りないばかりに、娘はとても立派に育っております。