ラブジャンプ!

今日は、待ちに待ったイベントの日。


この日のために、節約に励んだ励んだ。


会場は、ドーム級かと思いきや、2000人程度のホール。


だから、チケットを取るのに苦労したわさ。


今どきは、ネットやスマホでの抽選。


しかも、応募するのにCDについてるプレミアムナンバーが必要ときたから
何枚CD買ったことか…


い、言えない…。


いや、それもこのプラチナ級イベントのためなのよ!!



「杏! 忘れ物、ないわね?!」



「おう、桃子!! イベント必須アイテムばっちりだぜっ!」



アイテムを入ったリュックを背負い、親指を立て、得意顔の杏。



「よし!! 行くよっ!」



私も、トートバックに詰め込んだアイテムとショルダーバックを持ち、リビングを出ようとすると、



ピコン♪



「あ、桃子、待って なんかきた」



首にかけていた杏のスマホに着信があったようで、その場で確認する。



「えっ!!! マジかっ!?」



スマホをスライドさせ、内容を見た杏は、スマホ画面を私に見せた。



「えぇぇっーーーーっ!」



相手は、桜木くん。


彼も、このイベントに出演する、とイベントの告知で知っていた。


それはいいのだけど、


な、な、なーんとっ!


-------楽屋に遊びにおいで…


の文字と桜木くんの顔のイラストスタンプ。。。。


しかも、"よろしくぅ~"って、声まで出る。


今って、スゴいのね!


こりゃ、ファンにはたまらんね。


でも、自分で自分のスタンプ使うってどうよ?(笑)


フッと笑っていたら、またまたピコン♪と鳴った。


会場の裏口の守衛さんに、関係者パスを預けておくから
それを持って、楽屋へ入って、とのことだった。


"Staff"と、書かれたクビから下げるアレだよね?アレ!


杏と二人、興奮状態でイベント会場へと臨んだ。


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