ラブジャンプ!
楽屋と聞いていたから、ホールの中にある部屋だと思い込んでいたら…
な、なんとホール横の駐車場に白いトレーラーがあり、そこが今回の出演者たちの楽屋なんだ、と
警備員さんは教えてくれた。
よく、ライブに使う楽器や機材はトレーラーで運ぶのは聞いたことあるけれど
楽屋として使うとは…
いろんな使い方があるんだねぇ
「こちらに桜木さんがいらっしゃいます。少しお待ちください。」
入口でそう言われ、警備員さんは、外入口のドアにあるセキュリティにカードを通し、中にいたもう一人の警備員さんと言葉を交わし、私たちは中へと促された。
中にいた警備員さんが、さらにもう一つのドアまで案内をしてくれ、
そこではスーツを着た30代後半くらいの男性が
出迎えてくれた。
「こんにちは 杏ちゃんに、桃子さん」
ん?誰だろう?そう思いながら、とりあえずは挨拶。
「「こんにちは」」
「はじめまして 恭輔がお世話になってます。マネージャーの山口です。」
スーツの内ポケットから名刺入れを出し、私と杏に一枚ずつ渡してくれた。
「あ、あ、こちらこそ、はじめまして 深谷桃子です」
「深谷 杏です」
マネージャーさんだったんだ。
「あ! 杏ちゃん、桃子さん、いらっしゃい!!」
山口さんの後ろから、桜木くんが顔を出し出迎えてくれた。