番外編 『N』ー甘味で候うー
「ひやぁ、、っ!」


振り返った。見ると、

スカートの裾が門扉に挟まれていた。


「、、なぁんだぁ。びっくりした、、。」

『狙われてる』ことが思い出されて背中がぞくっとした。



再び前に向き直ろうとして、また心臓がひっくり返りそうなくらいびっくりすることになった。

「いっ、、」

口元を大きな手で覆われた。

「騒ぐな。」

『一花!』


一花はするりとあたしの後ろに回り込んだ。
門扉とあたしの間でまるで大きな体を隠すみたいに。

「もしかして、、
次郎にNに居てって言ったから?
交代して付いててくれてたの??」

「ほんとに、お前は、、」

伏せられた顔。表情は見えないけど、声が明らかに低い。きゃぁぁ、、まずい、相当怒ってるのかも。。

「警護だ、当たり前だろ。
お前、次郎に護衛から離れてろと言ったらしいな。」
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