空の青はどこまでも蒼く
7
山野将樹 18歳


大学に入学して俺がまずしたことは、ミス皇華を探すこと。
2年前のミス皇華が今どこに居るのかを俺は必死で探した。


亜美と同じサークルだったってヤツが言った言葉に俺は衝撃を受けた。


「石田さんなら今年卒業したよ。」


亜美が俺の4つも上だっただなんて微塵も思ってなかった。
大学に入れば会える。
ただそれだけを思って俺は必死に勉強したのに。


俺の気持ちは一気に萎え、脱力感に襲われ、何もする気にならなかった。
けど、4年後、亜美と同じ会社に就職すれば良い。
俺は12年待てたんだ。
後4年くらいどうってことない。
そして、亜美を手に入れれば良い。


そう考え、俺は亜美の就職先を探し回った。


周りから見れば、俺はきっとおかしなヤツだったと思う。
面だけは相も変わらず良かったが、周りのヤツに『石田亜美は何処に就職したのか?』と、聞き回り、亜美のストーカーだと思われていただろう。


そんな時、一人のヤツが俺に教えてくれた。


【石田さんなら«ciel bleu»って会社に就職したよ】


それを聞き出せたのは俺が大学2年も終わりを迎えようとしていた時だった。




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