空の青はどこまでも蒼く
亜美がアメリカに行く前の最後の日曜日。
俺達は近くの水族館に行った。
魚の好きだった亜美の最後の思い出作りにと。
水族館の中でも浮かない顔をする亜美に、少しでも楽しんで貰おうと、俺はお道化てみたりもした。
けど、亜美の顔はどんどん暗くなり、最後の方には泣き出すんじゃないかってくらい、辛い顔をしてた。
水族館から出たとこで、俺は母親に言った。
「おかあさん、あみちゃんにね、プレゼントしたい。あみちゃんがぼくのこと、わすれないように。」
そう言って、空と同じくらい蒼い色をしたイルカのキーホルダーを買って貰った。
水族館から外に出れば、外は抜ける程の蒼空が俺達の頭上に広がっていた。
俺は小さい亜美の手を引いて、親達から少し離れたところで、イルカのキーホルダーを渡した。
「あみちゃん!おそらの青はどこまでも蒼いんだよ!だからげんきだして!これをぼくだとおもってね!」
澄み渡る蒼空を指差して、俺は満面の笑みを浮かべて亜美に言った。
涙でグジャグジャになった顔に一生懸命笑顔を作って、亜美は大きく頷いた。
亜美10歳。俺6歳。
俺達の別れだった。
俺達は近くの水族館に行った。
魚の好きだった亜美の最後の思い出作りにと。
水族館の中でも浮かない顔をする亜美に、少しでも楽しんで貰おうと、俺はお道化てみたりもした。
けど、亜美の顔はどんどん暗くなり、最後の方には泣き出すんじゃないかってくらい、辛い顔をしてた。
水族館から出たとこで、俺は母親に言った。
「おかあさん、あみちゃんにね、プレゼントしたい。あみちゃんがぼくのこと、わすれないように。」
そう言って、空と同じくらい蒼い色をしたイルカのキーホルダーを買って貰った。
水族館から外に出れば、外は抜ける程の蒼空が俺達の頭上に広がっていた。
俺は小さい亜美の手を引いて、親達から少し離れたところで、イルカのキーホルダーを渡した。
「あみちゃん!おそらの青はどこまでも蒼いんだよ!だからげんきだして!これをぼくだとおもってね!」
澄み渡る蒼空を指差して、俺は満面の笑みを浮かべて亜美に言った。
涙でグジャグジャになった顔に一生懸命笑顔を作って、亜美は大きく頷いた。
亜美10歳。俺6歳。
俺達の別れだった。