空の青はどこまでも蒼く
あの日から俺は亜美を見ることすら出来なくなった。
亜美のあの屈託のない笑顔が俺をどんどん追い詰める。
別に昔を忘れていたって良いじゃないか?と思う一方で、どうしても俺を思い出して欲しいと言う気持ちの方が勝った。
俺はこの18年、彼女のために生きて来たと言っても良いくらいだ。
俺と言う存在さえ否定された気になる。
あの次の日、亜美が俺を見つけて駆け寄ろうとした。
その亜美の姿を尻目に、俺は亜美の顔も見ず、亜美の横を通り過ぎた。
あの時の亜美の顔を忘れられない。
苦痛に歪み、孤独に耐え、怒りに震え、悲しみに揺れるその顔が。
亜美が男に振られたあの日。
亜美は同じ顔をしてた。
そんな亜美を護ってやりたいと、俺がこの手で幸せにしてやりたいと思ったのに、俺は自らの手でその地位を手離した。
「山野、企画部の石田さんと別れたのか?」
「別れたもなにも、俺達付き合ってねぇし。」
「何だそれ?お前付き纏ってたじゃねぇか。」
「良いんだよ、もう。」
自分でそう言ってて、何が良いのかすらわからなかった。
彼女を手に入れることがもう良いのか?
彼女に俺と言う存在を思い出してもらうことなのか?
もうどっちでも良かった。
亜美の顔を見たくないと思った。
亜美のあの屈託のない笑顔が俺をどんどん追い詰める。
別に昔を忘れていたって良いじゃないか?と思う一方で、どうしても俺を思い出して欲しいと言う気持ちの方が勝った。
俺はこの18年、彼女のために生きて来たと言っても良いくらいだ。
俺と言う存在さえ否定された気になる。
あの次の日、亜美が俺を見つけて駆け寄ろうとした。
その亜美の姿を尻目に、俺は亜美の顔も見ず、亜美の横を通り過ぎた。
あの時の亜美の顔を忘れられない。
苦痛に歪み、孤独に耐え、怒りに震え、悲しみに揺れるその顔が。
亜美が男に振られたあの日。
亜美は同じ顔をしてた。
そんな亜美を護ってやりたいと、俺がこの手で幸せにしてやりたいと思ったのに、俺は自らの手でその地位を手離した。
「山野、企画部の石田さんと別れたのか?」
「別れたもなにも、俺達付き合ってねぇし。」
「何だそれ?お前付き纏ってたじゃねぇか。」
「良いんだよ、もう。」
自分でそう言ってて、何が良いのかすらわからなかった。
彼女を手に入れることがもう良いのか?
彼女に俺と言う存在を思い出してもらうことなのか?
もうどっちでも良かった。
亜美の顔を見たくないと思った。