蘭桜~永遠の信じ方~
疾風side
親父の話に俺は驚いた。
だけど、まだ、来菜は
9歳のただの小学生だ。
現実はどうしてこんな残酷なんだ。
来菜を泣かせたくない。
来菜を失いたくない。
そう思っていて親父に告げた。
『田所組も来菜も俺が守るから』
『っちょ!疾風!アンタ』
『母さん、ごめんな。
俺は、来菜をヤクザの跡取りには
したくねぇ。』
『で、でも!』
『疾風。覚悟あんのか?』
『なぁ。親父。蘭桜は親父が作ったんだよな。』
『あぁ。』
『彼処は居心地がいいのな。』
『お前。』
『俺は、幹部だ。』
はじめて、親に告げた。
『はぁ。血は繋がらなくても
俺らは親子なんだな。疾風。』