永すぎた春に終止符を


「やっぱり痛いよな。全身打撲だなんて」

彼は、包帯をした、腕に触れて言う。
両腕は、片方が骨折。もう片方にひびが入っていた。
後は、背中も、足もひどくぶつけて内出血だらけになってる。


「体の傷も痛むけど…」心の傷も痛い。


私は、ずっと仲がよかった、里美の話をした。
彼女がずっと片思いしてたことも。


「心配するな。今はそんなこと考えなくていいから」


「うん。ありがとう。でも、これから検査ばっかりで痛い思いたくさんするでしょう?」



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