永すぎた春に終止符を

「奇跡的に頭は強く撃ってなかったって」

「打ってたらこれですまなかっただろ?」

「ん…」

「痛むのか?」
保田さんが、検査に付き合って私に寄り添って歩いてくれる。


あっちこっち包帯だらけだ。

この包帯を取ると、内出血した跡が酷いことになってるんだろうな。

拓海と会って話すのは、早いほうがいいんだろうけど、
こんな姿で会ったりしたら、拓海は私に責任を感じて、責任取りたいって言いかねない。



「疲れただろう?病室に帰って少し休もう」


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