永すぎた春に終止符を
飲みに行きましょうって、言ってた飲み会も人数が増えて20人くらいになっていた。しかも、欠席者がいない。
「途中参加が多くて。ほんとに来るのか、わからないけど。参加率いいね」
「幾美さんのおかげです。よかった。大勢の方が来てくれて…」
「うん。私もそう思うな」
「はい」
幾美さんに、しんみりと話そうと思ったけど、とてもそんな雰囲気じゃないか。
今度は、二人で話したい、ちゃんとそう言おう。
午前中は、たまった請求書を発行し、確認を取ると、封筒に詰める作業をした。
明日中でも構わないと言われたけれど、早く出せるものは、出してしまおう。
何時なんどき仕事が舞い込んで来るのか分からないから、出来る仕事はすぐにやる。と幾美さんから言われていた。
袋詰めが終わり、空の段ボール箱に詰め込んで郵便局に持って行こうとしたとき、大声で、名前を呼ばれた。