永すぎた春に終止符を
まずい…こんな時間だ。

私は、急いでシャワーを浴びて、里美に会うために支度して部屋を出た。

里美の家は、拓海と同じ大学の近くだ。
商店街をうろついていると、うっかり彼にあってしまうかも知れない。

さっさと買い物を済ませ、急いで里美の部屋を目指す。


玄関で迎えてくれた彼女は、
「もう少し早く会って話したいと思ったんだけど。時間が取れなくて」
そういって、部屋の中に招き入れてくれた。


「いいよ。そんなの」


来る途中の商店街で、その日の気分でお惣菜を買ってきた。
ビールは里美が用意してくれるけど、その他は私が買ってくることになってた。

今日は、缶のチュウハイをいくつか買った。
それを机に並べる。

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