永すぎた春に終止符を
「君の嫌がることはしない。無理に聞き出そうとしないから。それは、信頼して」
「あの…」
「じゃあ、こうしよう。俺に話をするのが君の要求を呑む条件ってことにしよう」
「どういうことですか?」
「君に会って話を聞く代わりに、君には手を出さないってこと。もう、必要ないっていう選択権も君にやるから…」
「そんなの保田さんには何のメリットもないですよ」
「う~ん、でも君の話は聞けるし、もしもの時に、君の側にいてやりたいから」
そうまで言われて、断り切れなかった。