キスのお相手は!?
「あの!」





私の声に斜め前を歩いてた田嶋くんが立ち止まり振り返った。






「き、昨日は楽しかった?」






じゃなくって!





『うん。とても楽しかったよ。

……途中までは。』







途中までは、って。





「昨日、私何か迷惑かけちゃったかな?」






ドクン…ドクン…て心臓が破裂しそうな位音を立てて鳴ってる。






『…迷惑って何の事?』






「その…田嶋くんに…とんでもない事しちゃったような気が…」






そこまで言ってるうちに、田嶋くんの顔がみるみる曇ってくのがはっきりとわかった。





やっぱり私がキスした相手って…田嶋くん?






「ご、ごめんなさい!!私、すごく酔ってて…その…キスした事も…あまり覚えてないっていうか…でもっ!」





『もういいよ。言わなくて。

別にそれ俺じゃないし。』














…え?







田嶋くんじゃ…ないの?








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