キスのお相手は!?
慌てて体を離す私と田嶋くんを、冷やかすメンバー達。





真っ赤になりながらも、みんなにおめでとうと言われて二人で恥ずかしそうに少しだけ笑った。






『今日はカップル誕生祝して飲みに行こうか!』





エミの声に賛同して河原の花火を片付け始めるメンバー。





私も…と、一歩進もうとした時に田嶋くんに手を捕まれ振り返る。






『お前、アルコール禁止な。

酔って昨日みたく今日の事覚えてないって言われても、困るし。』






「ええ?いくらなんでも今日の事は忘れないよ!」






『ダメ。それに俺以外のやつに絡んでいかれたらムカつくし。』







その言葉に前科があるだけに文句も言えない。






だけど…これだけは言わせて欲しい。どうか信じて欲しい。





「ねぇ、田…修くん。昨日は確かに記憶飛ぶくらい飲んで大失態晒しちゃったけど。

でもね、私今までどんなに酔っても、誰かに迫ったりキスしたりなんてしたことないんだよ?」







昨日そういうことしちゃったのはきっと相手が修くんだったからなんだ。




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