初愛むすび
そして…はやくも一村高校の人たちが入る練習が始まった。
「慎ちこく?」
「いる! いるから!」
マネージャー、七美が出席を録ってるところ、ギリギリにきたあたし。
「…ん、じゃあ浜野──はいるから…」
返事をもらってすぐ、着替えに行く。
…はぁ…。
少しのため息が響く部室。
早く行かなきゃ、先輩たちが来るのもお構いなしに、髪をとぐ。
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「10時、先輩たちが来る!! んで汗かいてカッコイイ〜オレらを見せよーぜ
そんで、ステキ★とか先輩らに良い印象あたえる…ってどぉよ?」
部長はふざけた 浜野 哲。
いま3年だからもーすぐ退部する
「あー 女子は別!…っつても、慎しかいねぇけど」
…変なこと言ってる、とあたしは部長を無視して祐の元へ駆ける。