初愛むすび




「…なに?」



久々に会って第一声“…なに?”


少しむかつく。




けど…



なんか知んないけど…


祐の側、寄りたかったんだよ。




「…あんま、そーゆー顔すんな。…やばいから。」




「へ?」



“やばい”って?



“そーゆー顔”?




…意味がちんぷんかんぷんだ。



…何が“やばい”?



“そーゆー顔”…?



え、、、



もぉ、わけわかんないし…。


「鈍感」




「へ? ッ…ちょ」



どこかへ行こうとする祐を追う。



「ね、祐? なんなの」



しつこいのはわかってた。




…だけど。



“鈍感”?



鈍感…


ってどーゆー意味?




…もぉ、わけわかんない…!





「あー。こーゆーの、なしなし!!オレ少し暑さにやられたっぽい」



少し黙ってると、祐のほうから笑って空気をかえた。



「慎も、やられたか?」



…暑さに…



うん、やられてる…かな。




「あたしも、やられたーっ」



と笑う。



「だよなー?だよなー」


と祐。
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