初愛むすび
普通に笑ってベンチにある、ペットボトルを手に取る。
「………。」
うそついたから罪悪感。
…まあ、祐は“そっか”って言ってるから…
バレないよね? 祐、元気になって七美としゃべってるし…
「あ。あと今日はやることないしもう終わる?」
七美が時計を見ながら祐とあたしに問う。
「あ〜 オレは…。慎は?」
「ん? 七美が終わるならあたしもいいけど…。」
あたしは七美に目を向けながら、タオルを首に巻く。
「…いや? あたしは3年とか、タオル渡ししなきゃ…」
「あ…。そっか、じゃあ祐。おしまいにしよっか」
「あーうん」
祐は何気に、嬉しそうに笑っている。
あたしは祐と肩を並べ、更衣室へと足を運んだ。
「のぞかないでよ?」
祐は隣の男子更衣室へ、あたしは女子更衣室へとわかれた。
「…わかった。」
祐は笑いながら更衣室へと姿をけした。