更生係のドS教師☆
校長室の前で一旦立ち止まる。

一呼吸ついて、コンコン、とノックする。

「はぁい。どうぞー!」

中から優しくも威厳のある中年のオバチャンのような声がした。
知っている。この学校の校長は、
通称「星母(せいぼ)」。
母のような校長ということなのだろう。しかし僕はそれ以外も知っている……。

「この度新しく・・・」
「堅苦しい挨拶はいらないわ。入って」
「は、はい。失礼します」

どうもこの校長先生、僕は苦手だ。校長先生の独特なペースに否応なしに巻き込まれてしまうからである。

聞こえない程度にため息をついて、扉を開けた。
< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop