カカオ82%
意地悪をいいながらも
何だかんだ学校まで乗せてくれる。
気分がいい時は迎えも。
「いい感じのシスコンだな…」
なんとなく思ったことを口にする。
「…ぁ?」
────…キキーッ
道路のど真ん中で慎の運転する車が
いきなり急停止する。
「…え、何やってんの?」
「降りろよ」
「は?」
「シスコンの車になんて乗りたくないだろ?」
そのガチトーンみたいな目が怖いよ。
「慎サマの車に乗れて光栄デス」
「…キモ。」
「うざくね。」
こんな会話しか負担しないけど
あたしにとっては親友であり兄貴でありの
かけがえのない存在。
我ながらキモいな。