俺様社長の恋の罠
本当の幸い

目が覚めて、俺にしがみつくようにして眠っている美月を見て、ああ夢じゃなかったんだとホッと息を吐く。


ずっと、片思いしていた子と想いを通じ合わせたのはほんの十数時間前のこと。


かわいい寝顔で眠る美月を見て、自然と笑みがこぼれる。


想いが溢れて暴走ぎみだった俺を、美月は本当に全部受け止めてくれた。


たくさん好きと言ってくれた美月に煽られたというのもあるけど、無理させすぎたかもと少し反省する。


美月の身体に残る赤い痕に、我ながらなかなか独占欲が強いと思う。


これは俺の所有物だっていう証だから。


さすがに、見えるところにはつけてないけど……一応、いい大人だからな。


< 109 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop