俺様社長の恋の罠
「さて、そろそろいいですかね。では羽山さんこれを崇人様と雄吾様にお出ししてください。私はお昼休憩に行かせていただきますので」
そう言ってコーヒーの二つ入ったお盆を渡され、清水さんは優雅な足取りで給湯室を出ていく。
あとに残された私は少しの間ポカンとしてしまうが、コーヒーを出すように言われたことを思い出して歩き出す。
秘書課に入って社長室の前に立つと、中から話し声が聞こえた。
どうやら大高建設の社長さんはもう到着したようだ。
私は社長室のドアをノックした。
「入れ」
中から崇人さんのそう言う声が聞こえて、私はドアを開く。