俺様社長の恋の罠

「清水、殺す」


低い声で物騒すぎる言葉を呟く崇人さんに私は固まってしまった。


そして今までで一番、超絶不機嫌な崇人さんとお昼に行ってしまった清水さんを待つこと十数分。


「清水、お前どういうつもりだ。俺は、羽山をお昼に行かせろと言っただろう」


ご機嫌で帰ってきた清水さんを崇人さんはいきなり怒鳴りつけた。


「何か問題ありましたか?雄吾様もこんなじじいより若くて綺麗な女性にコーヒーを出してもらった方が喜ぶと思いまして」


烈火のごとく怒り狂う崇人さんに動じることなくそう言う清水さんが私を見る。


「羽山さん。崇人様がなぜあなたを外回りには連れて行かないか知ってますか?すべてはこの人の独占欲なんですよ。公私を分けてなんてとんでもない。私情挟みまくりです」


清水さんの言葉に崇人さんを見ると、崇人さんは少し気まずそうに目をそらす。


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