俺様社長の恋の罠

あの日、眞木の結婚を知って泣いていたのがすごく昔に感じる。


それはきっとこの人のおかげだ。


「美月と付き合い始めてから、俺はすごく幸せで、楽しくて。人生で一番幸せな時間だと感じてた。美月と私生活も仕事も……人生のパートナーとしてずっと生きていきたいと思った。こんな風に楽しくて幸せな日々を、一緒に生きていきたいと思ったんだ。だから、美月、俺と結婚してくれ。美月のことを心の底から愛してる」


目から涙がこぼれた。そんな風に想ってくれていたなんて、嬉しくて、すごく嬉しくて。


泣きながら微笑む私に崇人さんが親指で涙を拭った。


「美月、返事は?」


そんなの決まってる。


私もそう思ってる。どんなときでも、私はあなたの支えになりたい。


崇人さんの隣に立てる自分でありたい。そのためなら私はどんな努力も苦労も惜しまない。


だって、あなたは私の幸いだから。




< 130 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop