俺様社長の恋の罠

「ごめん。やっぱり直接顔見ては言えないわ。俺、さ……ずっと羽山のこと好きだったよ」


その言葉に、驚いて、驚きすぎて身体が固まった。


硬直する私に少し笑って、眞木は続ける。


「ずっと言えなかった。羽山との関係壊すのが怖くて、色んな女の子と付き合ってみたけど。どうしても羽山のことばっかり考えちゃって、振られて」


私を抱きしめる腕に力がこもる。


ああ、でもどうしてだろう。あんなに好きだったのに、こうしていてももう胸は高鳴らない。


「振られて酒飲んだ勢いで、ふざけた感じでしか告れなくてさ。まあ、全然相手にされなかったけど」


そう言われるけど、他の女の子に振られた直後であんな冗談みたいに言われて信じられるわけない。


「あ、あんなふざけてたら信じられないし」


私がそう言うと眞木はそうだよな、と笑う。


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