女神は片目を瞑る~小川まり奮闘記②~
問いかけながら彼は、私の首筋から鎖骨にかけて熱い唇と舌でなぞる。その感触に、つい体が震えた。
「・・・なら、その反応はなんだ?」
「気のせいでしょ」
くっくっく、と低い声で彼が笑う。
大きな手が腰からお尻を撫で、胸元を探る。Tシャツの上から揉まれるだけで体から力が抜けてしまいそうだった。
壁際に追い詰められて身動きの取れない私は悔しくて、せめて声を出さないようにと息を止めた。
顔を上げて私の表情を見た彼が、満足げな声で呟いた。
「・・・いいから、黙って抱かれてくれ」
そして、5日間の空白を埋めるかのような勢いで、私を襲った。
晩ご飯も食べずに3回も意識を飛ばされた後でぐったりして転がる私の隣で、彼は笑う。缶ビールを飲みながら、ああ、やっと満足したって。
大丈夫?なんて軽い口調で聞きやがる。
・・・・全く、男なんて勝手な生き物だ。
そして―――――――女はなんてゲンキンなんだろうか・・・。