卒業までに、俺を好きになってくれないか
迷惑かけてるんだ


そう気づくと、また涙が出た


家に帰ると、仕事に出掛けた瀬奈から

電話がなる


「終わったらすぐ帰るからな!!」


瀬奈だって、いい歳だから

彼女とか作って

友達と飲みに行ったりしたいはず




「ゆっくりしていいよ
私は、大丈夫だから」




って… 言っても、すぐに帰ってきた



「私…学校辞めたい
モデルの勉強しに、留学したい」



「せっかく友達が出来たのに、離れ離れになるよ?」



「嫌われるよりマシ」


「江梨奈 1年間だけ、頑張ってみよう
1年間って、区切りがあれば
頑張れるだろ!?」


「まだ、7日しか学校行ってないのに
せめて、半年にしてよ」


「1年間!!」



瀬奈が、私を江梨奈と呼ぶ時は

ちょっと怒っている時



我が儘を言ってる自覚くらいあるよ



だけど、このままじゃ


本当に病人になりそうなの







成美ちゃんは、今日もメッセージをくれた


〝具合どう?
心配だよ…明日は、来れるかな?〟




嫌われる覚悟で、返事を返した



〝私は、今まで友達がいませんでした
だから、仲良くなるのが怖いです
1人でいる時は、こんなに不安になることも、怖くて泣くこともなかったから
そっとしておいて貰えませんか?〟


〝不安も、怖い気持ちも
私にだって、あるんだよ!?
私は、江梨奈ちゃんとお友達になれて
凄く嬉しい!これからも、ずっと
お友達でいてほしい!〟


〝本当の私を知ったら、成美ちゃんも
私が嫌いになるよ〟


〝ならないよ!!
江梨奈ちゃん、大好きだもん!!〟



〝じゃあ……明日、本当の私を見せるね〟


〝うん!江梨奈ちゃんの友達1号は
誰にも譲る気は、ないよ!!!〟







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