卒業までに、俺を好きになってくれないか
翌朝


「成美ちゃんに本当の姿、見せるから
もしかしたら、早退すると思うけど
気にせず働いてね」



瀬奈に前置きをして、家を出た



〝保健室に来て下さい〟



成美ちゃんを呼び出した



「江梨ちゃん頑張ってね!!」


真衣ちゃんが、応援してくれた


「うん…ありがとう」





少しして、成美ちゃんが来た


「おはよう!!」

「オハヨウ」



あんまり時間がないから


保健室に鍵をかけて


成美ちゃんの前で、眼鏡を外した

カラコンを取って

マスクを外して、帽子を脱ぐと

金色の髪が降りてきた


恐る恐る、成美ちゃんの方に顔を上げると


「感動なんだけど!!!
ますます大好きになった!!
私、Rieも好きなんだよ!!」


興奮して、きゃあきゃあ言ってる…


「えと… キモくない?」


「なんで?可愛いよ!!
私…中学の時、青いカラコンして
怒られたの!!」


貴方でしたか……


宮原君が言ってたのは……


成美ちゃんは、私もRieも好きだと

分けて言ってくれた


初めてだった



私は、また泣いた



「友達でいてくれる?」


そう聞くと



「もちろん!!よろしくね!」





元の病人ファッションに戻ると



「て、ことは?病気じゃないの?」

「うん」


「よかったーー!!!!!
心配したんだからね!!!」


「ありがとう」



初めての友達


同情とかじゃなく、私を心配してくれた


嬉しかった




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