卒業までに、俺を好きになってくれないか

琉聖

【琉聖】



これが、本物の〝和久井江梨奈〟

俺が、勝手に思っていたクールなRieは

ただただ、困り果てていた和久井さん

だったのかも


自分の容姿をこんなに気にして

加藤にしがみつきながら、一生懸命に

このクラスと仲良くしたい

自分を騙した中川と友達になりたいと

必死に言った


中川が、立ち上がり前へ


「和久井さん!!許してくれるの?」

「うん」

「今度、馬鹿なことしてみろ!
あたしの江梨奈を泣かせたら、許さないからな!!」


加藤が中川を威嚇した


和久井さんと井澄さんが、目をキラキラ


「「かっこいい~」」




小学生の頃、加藤は友達がたくさんいた

家庭の事情で、中学生になった頃

超グレた



その途端、友達がいなくなった



いつも、加藤のそばには人がたくさんいた

それがあっさりと1人になった



中川も離れた1人だった



「なるちゃん、ごめんなさい」


「仲良くしようね!!」


和久井さんが、中川と加藤を

元通りにしてくれた



「和久井さん!田端です!
このクラスで体育祭、頑張りましょう!」



「あの… 体育祭って… ナンデスカ?」













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