卒業までに、俺を好きになってくれないか
瀬奈は、父親譲りの黒髪、目も黒い

私は、母親に似て金髪に、青い目





私達は、実の兄妹…




アメリカにいる頃は、自分の容姿なんて

気にもしなかった


日本に戻ったのは、小学校に上がる頃

転勤の多い父のおかげで、行く先々で

外国人だと言われた

ハーフって… 日本人ではないの?

国籍を名札にして歩きたいほど

外国人と言われることに

コンプレックスを感じた


いっそのこと、外国人です!

と、開き直りたかったけど、私には

井澄 江梨奈 という

まさしく日本人な名前があり

やはり、友達が出来なかった


小学5年生の転校をきっかけに

私は、父の妹夫婦の養子に

転校しなくてもよくなり

私は、和久井 江梨奈になった

子供のいない2人は
私をとても可愛がってくれたけど

私は、心を閉ざし

病人のような格好をするようになった



中学に入ると、瀬奈がカメラマンになった

8つ年上の瀬奈は、ありのままの私が
撮りたいと言った


エリナの名前を少しひっくり返し

Rieで、モデルデビューした


人前に出たくない私は、撮影現場でも

カメラの前に立つまでは、音楽を聴き俯く

染めてないのに「綺麗な色ね!」と言われ

そのままなのに、「カラコンどこの?」

とか聞かれるのが嫌だから




中3になると、私の仕事は

下着モデルが多くなった



スタイルをキープするため

結構、努力をしてる




高校は、仕事を許可してくれて

私の病人ファッションを許してくれる

ところを探した


やっと見つけた、M高校に通う為


おばさんの家を出た


そして、学校の近くに住んでいる

瀬奈と一緒に住むようになった









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