祓い屋!
そこには

藤次郎の姿はなく

あるのは


藤次郎の力、それよりも

大きな気を放っている

とても小さな女の子だ

力を使いすぎた

小梅は

今にも消えそうなくらい

薄れていた

「藤次郎…」

微かに呟いた言葉が

小さな女の子に聞こえたのだろう

小さな女の子が

こっちをじっとみている

「おねぇさんは…だぁれ?」

姿を保つことも難しいはずなのに

なぜか消えることもなく

その場に保つことができた

ぱたぱたと走り去った女の子を

なぜか気になり

後を追う

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