祓い屋!
「この近くに古い井戸があると思いますが、どこでしょうか?」

依頼主に井戸まで案内してもらい

そこで依頼主とは別れた


早く帰りたいといわんばかりの

やる気ないクロを無視し

井戸を覗くと

札が数枚貼ってあった

「ねぇ、クロ。これさぁ家の札じゃないよね?」

「私は何も知らん」

「札も見ずに言わないでよ」

本郷一族の他にも祓い屋は存在する

近年では減ってはいるものの

素人に近い払い屋業者が

椿らの仕事を増やしていることもしばしばあり

今回もそのようだった

新しい札と術を施し

満足気にその場を後にし

屋敷へと帰った
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