祓い屋!
小梅はただ笑みを浮かべるだけで何も言わない

さわさわと心地よい風が吹く庭へと

椿が視線を向けると

梅の花が目に留まった

「今年も綺麗に咲いてるね…」

ぼそりと椿がつぶやくのを

聞こえているのか、いないのか

椿のそばでただ小梅は立っている

しばらくの沈黙の後

椿は椅子に腰掛けたまま

目を閉じ

眠りについていた
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