カタブツ上司に愛された結果報告書
なんかもうぐちゃぐちゃだ。


勝手にひとりでモヤモヤして、色々な感情抱いちゃって。
田中さんに変に思われちゃっただろうし。


大人になればなるほど、恋愛も成長できるものじゃないの?

昔のようにヤキモチ妬いて喧嘩して。そんなこともなく大人の付き合いができるものじゃないのかな。


それなのに、昔より酷い。
学生の頃以上にヤキモチ妬いちゃって、ひとりで勝手に空回りして。……それでこんなに落ち込んでいるとか、最悪過ぎる。


「あーもう!!」


モヤモヤした気持ちを発散させるように、人目も気にせず叫びまたヒールで走り出した。


走れば少しこのモヤモヤした気持ちから、解放されるような気がしたから。


けれど所詮気がしただけで、一向に晴れる気配もなくただ息苦しくなるばかりだった。


次第に足はもつれはじめ、年甲斐もなくアスファルトの上に前のめりに倒れ込んでしまった。

「痛っ……」

恥ずかしくてすぐに立ち上がろうとしたものの、右足に激痛がはしりそれが叶わず、歩道に座り込んでしまう。
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