カタブツ上司に愛された結果報告書
窓から差し込む太陽の日差しが眩しい。

ただ流れてくる無機質なテレビの喧騒聞きながら、窓の外の景色を眺めていると、部屋のドアをノックする音が聞こえてきた。


不意を突かれ心臓が飛び跳ねるも慌てて「はい」と返事をした。


なんだろう、看護士さんかな?

テレビを消し姿勢を正すと、静かに開かれたドア。


「失礼します」


その声と共にドアの向こうから姿を見せた人物に、目を疑ってしまう。


「え……どうしてここに……?」


声が震えてしまう。

だって部屋に入ってきたのは、田中さんだったのだから。


突然目の前に現れた田中さんを唖然と見つめてしまうも、彼は至って通常運転で静かに病室のドアを閉めると、ベッドサイドにあったパイプ椅子に静かに腰を下ろした。


一気に訪れる沈黙の時。


どうして私、テレビの電源切っちゃったんだろう。

いや、看護士さんだとばかり思っていたからだけど! まさか田中さんが来るとは夢にも思わなかったし。

そうだよ、夢にも思わなかった。
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