カタブツ上司に愛された結果報告書
オフィスのある三十階に辿り着き、エレベーターから下りてオフィスへと入ると、すぐに聞こえてきたのは代表の声。
「もう嫌だ! 今日ばかりはもう帰る!!」
「冗談はそこまでにしてください。でないと本当に今日帰れなくなってしまいますよ?」
「だから嫌だと言っているだろう! 今日は絶対に帰る!! 今すぐに!!」
「分かりましたから、さっさと行きますよ」
相変わらずな代表に容赦ない田中さんは、本日も通常運転中。
逃げようとする代表の腕をガッチリと掴み、ツカツカと引きづりながらこちらに向かってきた。
いつの間にか灯里ちゃんと共に足を止め、ふたりの様子を見ていると当然田中さんは気づき、歩む足のスピードを緩めた。
「ちょうどよかったです、お会いできて。申し訳ありませんが車を回してきますので、代表が逃げないよう見張っていていただけませんか?」
「あっ、はい! 分かりました!!」
灯里ちゃんが返事をすると田中さんは代表を引き渡した。
その様子はまるで飼っているペットを引き渡すようだった。
「もう嫌だ! 今日ばかりはもう帰る!!」
「冗談はそこまでにしてください。でないと本当に今日帰れなくなってしまいますよ?」
「だから嫌だと言っているだろう! 今日は絶対に帰る!! 今すぐに!!」
「分かりましたから、さっさと行きますよ」
相変わらずな代表に容赦ない田中さんは、本日も通常運転中。
逃げようとする代表の腕をガッチリと掴み、ツカツカと引きづりながらこちらに向かってきた。
いつの間にか灯里ちゃんと共に足を止め、ふたりの様子を見ていると当然田中さんは気づき、歩む足のスピードを緩めた。
「ちょうどよかったです、お会いできて。申し訳ありませんが車を回してきますので、代表が逃げないよう見張っていていただけませんか?」
「あっ、はい! 分かりました!!」
灯里ちゃんが返事をすると田中さんは代表を引き渡した。
その様子はまるで飼っているペットを引き渡すようだった。