カタブツ上司に愛された結果報告書
仕事に支障をきたすくらい気になるなら、聞けばいいのに聞けない。
これって付き合っているって言えるのかな? そもそも田中さんは私のことが好きなの?
彼が本当に好きなのは、灯里ちゃんじゃないのかな?
あの日からずっとこの自問自答を繰り返してばかりだった。
「……最悪」
マウスを動かす手を休め、パソコンの液晶画面に映る自分の姿をジッと見つめてしまう。
大好きな仕事ができて、その職場に好きな人がいて幸せ! なんて思っていた自分はどこにいったのよ。
好きな人のことでモヤモヤしてどうすることもできず、仕事にまで支障をきたすなんて。
こんなの最悪以外のなにものでもない。
それでも仕事は待ってくれない。
とにかく明日までの仕事をなにがなんでも今日中に終わりにしないと。
頭を左右に大きく振り、心を落ち着かせるように深呼吸をして再度取り掛かろうとしたとき。
「はい美海ちゃん、ここで少し休憩しましょう」
「――え、あっ! ちょっと真由子さん!?」
いきなり腕を掴まれ立たされたと思ったら、問答無用と言わんばかりに歩き出した真由子さんに、引かれるがままオフィスを後にしていった。
これって付き合っているって言えるのかな? そもそも田中さんは私のことが好きなの?
彼が本当に好きなのは、灯里ちゃんじゃないのかな?
あの日からずっとこの自問自答を繰り返してばかりだった。
「……最悪」
マウスを動かす手を休め、パソコンの液晶画面に映る自分の姿をジッと見つめてしまう。
大好きな仕事ができて、その職場に好きな人がいて幸せ! なんて思っていた自分はどこにいったのよ。
好きな人のことでモヤモヤしてどうすることもできず、仕事にまで支障をきたすなんて。
こんなの最悪以外のなにものでもない。
それでも仕事は待ってくれない。
とにかく明日までの仕事をなにがなんでも今日中に終わりにしないと。
頭を左右に大きく振り、心を落ち着かせるように深呼吸をして再度取り掛かろうとしたとき。
「はい美海ちゃん、ここで少し休憩しましょう」
「――え、あっ! ちょっと真由子さん!?」
いきなり腕を掴まれ立たされたと思ったら、問答無用と言わんばかりに歩き出した真由子さんに、引かれるがままオフィスを後にしていった。