短編集『明日になったら死ぬほど面白いコメディ思いつくかもしれない。』
おばあさんが、またまた洗っていると、またまた、中ぐらいの桃が流れてくるでは、あーりませんか。

おばあさんは、手を伸ばそうとしましたら、またまたです。

桃が泣いてすがりやがるのです。

どうして、どうして、めんどうのくせぇことでしょう。

「見逃しておくんなまし、


見逃しておくんなまし、


あなたさまは、お優しいかた、

心のすんげぇ、お優しいかた、

ただ、ただ、

見逃してほしいのです」


おばあさんは、ため息をひとつ付き、

しゃあねぇな、と言わんばかりに、

見逃してやりました。

二つ目でした。

桃は、見えなくなるまでお礼をしてから、気持ち良さそうに、流れていきました。

おばあさんは、いいことをしたようですけど、お腹も空いてますし、後悔も募りまして、なんだか、いやになりました。




今度、流れてきたら、なにものもこだわらず、

口に入れてしまえばいい、そうしょう、誓うばばぁでした





すると、また、今度も、ちょっと大きめのももが流れてきたのです

おばあさんは、舌なめずりした


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