旋律の百物語
―始まり―

†壱†

ミーンミンミーン..
 
 
うるさいセミの鳴き声。
 
じりじり照りつける太陽。
 
高校3年の七瀬由実は、大きな買い物袋を引っさげて、
暑い外を歩いていた。

 
「あーんもう!なんでこんなに暑いのよ…」
 
 
一言叫んでその場に止まる。
 
しかし、止まると余計に暑い。
 
渋々由実は、家までの歩を早めた。
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