旋律の百物語
このことを美優に伝えようと、由実は窓をガラッと開けた。
「お兄ちゃーん!!」
勢いよく叫ぶと、隣の家の窓が開く。
「なんだ、由実」
低いトーンの声が響く。
由実は笑顔で美優にプールに行く旨を伝えた。
美優は一瞬考えて、由実に言った。
「いいよ、どうせ昨日から大学休みだし、暇だしな」
「ほんと!?やったー!」
由実ははしゃぐ。
美優はその姿を遠い目で見ていた。
実は由実は、こんなに明るい女の子ではなかった。
中学のとき、とてもひどいイジメに合い、麻由はかばってくれいたが、由実から麻由を拒絶、そして不登校となった。
だから、中学は10分の1も行っていない。
由実は美優にも会いたくないと言っていたほどだが、遠い高校に通い、今はこんなに元気になった。
でも、時々由実は、あの時のことを思い出して美優の部屋で泣き叫ぶことが今でもある。
「お兄ちゃーん!!」
勢いよく叫ぶと、隣の家の窓が開く。
「なんだ、由実」
低いトーンの声が響く。
由実は笑顔で美優にプールに行く旨を伝えた。
美優は一瞬考えて、由実に言った。
「いいよ、どうせ昨日から大学休みだし、暇だしな」
「ほんと!?やったー!」
由実ははしゃぐ。
美優はその姿を遠い目で見ていた。
実は由実は、こんなに明るい女の子ではなかった。
中学のとき、とてもひどいイジメに合い、麻由はかばってくれいたが、由実から麻由を拒絶、そして不登校となった。
だから、中学は10分の1も行っていない。
由実は美優にも会いたくないと言っていたほどだが、遠い高校に通い、今はこんなに元気になった。
でも、時々由実は、あの時のことを思い出して美優の部屋で泣き叫ぶことが今でもある。