桜色タイムカプセル
ホワイトクリスマスイヴから、ずっと雪が止むことのない日が続いた。



「お待たせかいくん」



胸にあるピンクのイルカを揺らし、駆け足でかいくんに追いつく。



「あんまり急ぐと転ぶぞ」



当たりは暗くて、地面は真っ白。



12月31日。大晦日になりました。



初詣をかいくんと共に過ごすと約束し、神社の階段を駆け上がる。



11時少し過ぎた時刻。



人も少しずつ増えていき、神社の敷地内は屋台と人で溢れていた。



久しぶりのお母さんたちのラブラブを邪魔なんかしたくなくて、着物はやめたんだけど。
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