桜色タイムカプセル
「私は友達にでも借りるよ」
1つ、かいくんに嘘をつきました。
私、友達なんて1人もございません。
こんな小さな折りたたみ傘に2人なんて入るわけないし、何より今日は委員会で一緒に帰れないんだから。
だったら、クラスに必要なかいくんが濡れるより、空気の私が濡れた方がみんなのためだよ。
「そうか、んじゃあ借りっわ!また明日なー!」
教室を走って出るかいくんの背中に、私はずっと手を振り続けた。
「さて、委員会行こうか……」
図書館関係を主にする広報委員に所属している私は、今日も1人で静かに図書館で本の整理をする。
1つ、かいくんに嘘をつきました。
私、友達なんて1人もございません。
こんな小さな折りたたみ傘に2人なんて入るわけないし、何より今日は委員会で一緒に帰れないんだから。
だったら、クラスに必要なかいくんが濡れるより、空気の私が濡れた方がみんなのためだよ。
「そうか、んじゃあ借りっわ!また明日なー!」
教室を走って出るかいくんの背中に、私はずっと手を振り続けた。
「さて、委員会行こうか……」
図書館関係を主にする広報委員に所属している私は、今日も1人で静かに図書館で本の整理をする。