桜色タイムカプセル
朝、教室についた。



それはいつもより明るくて、笑い声が大きくて。



2人で中に入れば、なぜか大きな声と黒板に書かれた言葉。



「よっ!夫婦の登校だ!」



「なんだよ空海ー、付き合ってたんだったら教えろよな」



男子の冷やかしと、女子の笑い声。



黒板に書かれていたのは、私とかいくんの名前が刻まれた相合傘で。



「な、なんだよこれ……」



隣でかいくんは、小さな声を零していた。



やがてその小さな声は大きな怒りとなり、クラスを静まらせた。



「お前らがやってんのは人の気持ちを踏みにじることだ!んなことも気づかねーのかよ」
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