桜色タイムカプセル
初めて見たかいくんの怒りは、クラスのみんなを反省させるのには十分すぎるほどだった。



かいくんが黒板消しを握りしめて、悔しそうな顔で一生懸命に消す。



そのあとに続いて、私も黒板消しを握りしめた。



「お前らあり得ねーだろ……」



「何がありえねーんだよ?俺らはお前らがくっつく応援をしたんだよ」



ありえない、その言葉を聞いて私もそう思った。



「応援なんかじゃねー、これはお前らの妄想の遊びだっ!お前らの遊びのせいで人の人生に深い傷を与えんだぞっ」



つまりはさ、かいくんは私と冷やかされたことにショックを受けたんだ。
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