桜色タイムカプセル
放課後になると、隣でかいくんはいそいそとカバンに教科書を詰め込んでいた。



私はそれを横目に、若干かいくんより遅めに詰め込んだ。



「帰っぞ」



帰る時も変わらず、たったの4文字。



冷たく聞こえるかもしれないけど、顔を見れば喜んでいることがわかる。



あれから私たちが一緒に行動しても、特に冷やかしなどは起こらない。



帰り道はテストの話をしながら。



かいくんは頭を抱えて、赤点は絶対に取らないっ!!、て宣言した。
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