桜色タイムカプセル
白をベースとした部屋に、黒や紺色。



男の子の部屋に入ったことのはこれが初めてだけど、すごいかっこいい部屋。



かいくんは折りたたみ式の、円型の机を取り出した。



その上に、私たちの参考書にノートを広げていく。



「まずは数学からいこっか」



私が数学の教科書を取り出すと、かいくんはあからさまに嫌そうな顔をした。



「帰り際に、赤点は絶対に取らないっ!!、て宣言した人、挙手してくださーい」



「……はい」



しょんぼりを隠せないまま、かいくんは言われた通りに手を挙げた。
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