桜色タイムカプセル
かいくんがしゃきっと、それでも震える声で言った。



「それじゃあ詳しくはメールをちょうだい。待ってるからね」



今度こそ本当に、私は家の中に入っていった。



扉を閉める時に見えたかいくんの顔は、安心したような、嬉しいそうに笑っていた。



あの笑顔とは、また別の、新しい笑顔。



相当夏祭りが楽しみみたい。



「ただいまー」



早くテストを終わらせたい。



地元の夏祭りがこんなにも楽しみだなんて。



少し、私も浮かれているみたいだった。















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