桜色タイムカプセル
校舎に付けられている時計が示す時刻は、午後2時頃。



流石に、お腹が空いてきた。



「なあ、みんな昼食べた?」


「あ、ううん。まだだよ」


「だったら……」



そう提案する谷口さんの目は、キラキラと輝いていた。



「みんなで、昼飯、食べよう」



と、いうわけで、私たちは中庭から校舎内に移った。



「男子はご飯、あたしたちは飲み物をテキトーに買ってくるから、よろしくっ」



私は谷口さんに引っ張られるまま、取り残された男子たちは呆然と立っていた。



やっぱり、真面目に行った文化祭は、楽しいやっ!



私はクスリと笑った。
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