桜色タイムカプセル
〈空海side〉



俺は、さくらが好きだ。



多分、一目惚れだった。



引っ越してきたばっかの俺に、友達なんかいなくて。



1人心細くいた俺にぶつかったのが、さくらだった。



同じ学校に、同じクラス。



再会してからは、運命だと考えてしまったこともあった。



アタックしてみても、天然無自覚のさくらちゃんは、いつまで経っても気づいてくれない。



俺は、谷口に引っ張られるさくらをじっと見つめていた。



「で、正直どうよ。文化祭」
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